どうしよう・・・。
ユベルに心配を掛けたくないけど、こうなったらユベルに全てを話して一緒に協力してもらわないと・・・。
オレは覚悟を決めて電話を掛けた。

『十代、助けて!!』



『ヨハン、ヨハンが・・・うわぁぁぁあぁあ!十代、助けて!!』

!!

「ユベル・・・、ユベル!!今どこだ?聞こえるか!?」
『くっくっくっく・・・十代、待たせちゃったな。準備は整ったぜ』
「ヨハン!お前、ユベルにまで・・・!止めろ、今すぐ止めるんだ!!」
『言っただろ・・・。十代の為にとっておきのプレゼントをするって。もったいない気もするけど、だからこそオレたち二人の世界を創るのに相応しい獲物だ』
「ヨハン!お前自分が何をしているのか分かってるのか。冷静になって考えてみろ!」

ヨハンの狂気がユベルにまで及ぶとは・・・迂闊だった。
何としても止めなければ。

『分かってるよ、十代。だからこそ最高のプレゼントなんじゃないか。ユベルが鮮血に染まる事を想像するだけで・・・ククッ・・・クックックック・・・!最高だ・・・最高だろ・・・十代・・・』

普通じゃない・・・。
ヨハンの狂気は止められないのか。

『新しい世界を創るに相応しいオレたちの出会った場所で・・・二人で最高の快楽を味わおう。早く来いよ・・・十代。じゃないとオレ・・・、オレ・・・我慢出来ないかも・・・ククッ・・・クックックック・・・』
「ヨハン!・・・ヨハン!!」

ヨハンは一方的に電話を切った。
オレたちの出会った場所・・・?
時間がない。
急がなければ・・・。



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